みなさん着物の色は自分の好きな色や柄で選んでいると思います。
しかし、実際には帯、帯留め、帯揚げ、半衿の色の組み合わせで全体のイメージが変わるので意外と難しいのです。
「帯はどの色を合わせるのがいいのか悩む」
「色合わせがわからないので毎回同系色になってしまう」
このような悩みは特に着物の初心者に多い悩みです。
そこでこのページではたくさんの配色コーディネートをイラストでご紹介しています。
色合わせで悩む人は参考にしてくださいね。
まずは色彩学から
着物に限らず、色の組み合わせでは「色相環」という、学生の頃美術の授業で習った色の輪を参考にします。
この色相環では隣にある近い「同系色」、また反対側の色「補色」をひと目で確認することができます。
色の組み合わせは「補色」がマッチすると言われていますが、着物のコーディネートで補色を組み合わせるのはちょっと難しいです。例えば紫の着物に補色の緑の帯ではおかしな色合いになってしまいますよね。
そこでトーンを変えた色相環を作成してみました。これだと色に落ち着きが出て、着物にも合いやすい色合いになったと思います。
相性の良い組み合わせ
この色相環を利用して、相性の良い色合わせで配色コーディネートの一例をご紹介してみます。
実際には色相環にない「金色」「黒」「白」も着物では多用されます。これらの色も使用して組み合わせをしていきます。
濃い色と淡い色は定番
濃い色と淡い色の組み合わせは非常に相性がよく、着物コーデの定番となっています。
濃淡の差をつけるだけで同系色の組み合わせでも補色の組み合わせでも合いやすくなります。着物と帯の色で困ったときはこの組み合わせだと無難にまとまります。
ご紹介している以外にも様々な組み合わせを作ることができます。自分の好きな色で組み合わせを発見してみると面白いですよ。
淡い色の組み合わせ
着物と帯を淡い色でまとめるコーデになります。
主に訪問着や色留袖など、格式の高い着物がマッチしていますが、付下げでも問題ない色合いです。大人の落ち着いた雰囲気を出すことができます。
帯は薄く明るいトーンだと相性が良く、金~黄~白などの色が無難に合わせられます。
同系色バランス
着物全体を似た色で揃えるコーデになります。
同系色だと全体のメリハリがつきにくくなるので、帯の色と濃淡で差をつけたり、帯の柄を強調させたり、帯揚げ・帯留めを第3の色として目立たせることで全体がまとまります。
濃い色の組み合わせ
着物と帯ともに濃い色の組み合わせです。
暗めの色でまとめると、シンプルに落ち着いた雰囲気を出すことができます。着物の柄をさり気なくアピールすることもできます。
帯に赤や橙など鮮やかな色を使用することでポップな印象や重たい雰囲気を避けることができます。
紺の着物に赤の帯は浴衣でよく見られる組み合わせとなります。
半衿もオシャレにできる
上記のイラストでは半衿は基本の白となっていますが、半衿を柄物やカラータイプに変えることもできます。
例えば帯の色に揃えてみたり、好きな柄を入れて遊び心のあるコーデにしたりできます。
半衿は販売されているものでもよいですが、手ぬぐいを半衿として簡単に取り付けることもできます。この方法なら安くていろんな半衿を作ることができます。
帯締め・帯揚げもポイント
着物と帯の配色だけでなく、帯締め・帯揚げの色合わせも悩みどころだと思います。
着物と帯を濃淡で分けるコーデでは、帯締め・帯揚げの色は着物か帯のどちらかの色に揃えると上手く馴染みます。
特に柄物の着物の場合は帯締め・帯揚げが別の色だとごちゃごちゃしてしまうので、「色を揃える」ことがポイントになります。
ただ柄が少なく落ち着いた印象のコーデであれば、帯締め・帯揚げを別の色にしてアクセントにする方法もあります。
まとめ
- 濃い淡い色合わせは定番
- 上品コーデなら淡い色合わせで
- 濃いめコーデは難易度が高い
- 同系色はメリハリがポイント