みなさんは寄付金付切手という種類の切手をご存知でしょうか?
なんとなく意味はわかると思いますが、実際にどんな種類があるのかすぐに思い浮かばないと思います。また買取りする場合の影響なども気になるところです。
それらの寄付金付切手についての情報をまとめてみたいと思います。
寄付金付切手とは?
名称から、切手の購入金額が慈善事業や団体に寄付されるということは想像できますよね。実際にいくらが寄付されるのか、きちんと確認できるようになっています。
寄付金付切手の額面表示には、「〇〇円+〇〇円」と表示されています。この後ろの金額が、寄付されることになります。
例えば東日本大震災寄付金付切手なら、「80円+20円」と表示されています。
切手の購入者は1枚100円で購入し、そのうち20円が寄付されることになります。そして購入者が郵便に使用する場合は、80円切手として使用することになります。
これまでどんな寄付金付切手があった?
日本で最初の寄付金付切手は、1937年6月1日に発行された愛国切手になります。
このときは日本各地に飛行場を建設するための資金集めとして販売されました。1942年には戦費を補うため発行されています。
「シンガポール陥落記念切手」や「大東亜戦争第一周年記念切手」などになります。
戦後は1964年東京オリンピックや札幌オリンピック、日本万国博覧会などの国家が推進するイベントに対して寄附金付切手が発行されました。
1995年の阪神淡路大震災の後にも発行されています。このときは緊急に発行したため一から制作できず、切手趣味週間の『画室の客』という切手に「80+20」という額面を印字させました。
2011年の東日本大震災の後にも5種の図案の10枚組シートが、震災から約3ヶ月後に発行されました。同じく「80+20」の額面になっています。
東日本大震災の寄附金付切手は7,000万枚発行され、実際に購入されたのは全体の6割ほどで、寄付金としては8億3千万円となりました。
同時に寄付金付はがきも同時発行されていました。ふだん使用する切手やはがきで社会貢献ができるならいいですよね。
使用済み切手でも寄付できる
少し話が逸れますが、寄附金付切手でなくても、消印が押された使用済み切手でも寄付は可能です。
例えば日本キリスト教 海外医療協力会の場合はアフリカなど海外の保健医療活動をサポートしていて、その活動に寄付されることになります。
こちらでは使用済みを回収して売却することで、換金するシステムです。1kgほどあれば2,000円弱の寄付となるようです。
こちらへ寄付するのであれば、使用済み切手部分の周りを1㎝ほど余裕を残してハサミで切ることとなっています。
またユニセフでも、毎年年末年始には「書き損じ・使い残しはがきチャリティ」を実施していて、書き損じたり使い残したはがきや切手の回収をしています。
昨年度は約200万円の寄附金が集まったそうです。
寄附金付切手の買取価格は?
実は寄附金付切手だからといって買取価格に影響するわけではありません。
さきほどの東日本大震災寄附金付切手であれば80円の切手として、そこから80%など買取率に換算した買取価格となるようです。
寄附金付切手で初となった愛国切手の買取価格は100円や200円程度。シンガポール陥落記念切手の買取価格は50円程度となり、近年の切手は額面の80%などになっています。
寄付したからといっても、買取価格に付加価値がつくことはないようです。
まとめ
- 東日本大震災寄附金付では8億円が寄付された
- 購入金額の一部か寄付される切手
- 1937年の愛国切手から始まった
- 買取価格には特に影響しない