筍切手
レア度
買取価格額面通り
額面60円
発行年度1981年

「筍」は、昭和56年に近代美術シリーズ第10集で発行されました。日本画家・福田平八郎が昭和22年に描いた作品です。

切手の図柄は、手前と奥に2本の筍が遠近感を保って並んでいます。

まっすぐに伸びた筍の皮は濃い茶色、その皮の1枚1枚のわきから若芽の緑が活き活きと描かれ、穂先は明日も伸びますよ、と言っているように新鮮な色彩で、春の訪れを告げています。地面には、笹の葉がパターンのように単色で描かれています。

繰り返される連続模様、着物の柄にしたいようなすっきりとしたデザイン、日本画にもこんな世界があることを教えてくれる1枚です。

福田は、繰り返し素描を描いたあとに、そこから必要のないものを削ぎ落として表現しています。

文学で言うと、小説家ではなく詩人といった感じでしょうか。詩人が言葉を選ぶように、形や配列、色彩をシンプルなものへと置き換えていく技法です。モチーフを繰り返すという手法は「漣」「雨」などにも用いられています。

ところが、当時の日本画壇ではこれまでの概念にない邪道と言われましたが、やがてモダンな絵と賞賛されるようになります。

福田は、明治25年大分県生まれ。小さい頃から絵が得意で、京都美術学校に進み、卒業制作は買い上げになるという優秀な成績で卒業しています。

大正8年に「雪」が帝展入選、2年後には「鯉」が帝展特選となり、日本画家としての道を確立します。

代表作品は昭和初期「漣(さざなみ)」「雨」「筍」「牡丹」など。「花菖蒲」も、切手趣味週間に採用されています。

切手は額面60円、2700万枚発行。買取価格は1枚数十円、20面シートは1,000円程度になります。

額面程度の価値となっているので、なるべく多くの切手と一緒に査定に出すことをおすすめします。

『筍切手』を損せず高額買取してもらう方法とは?

1,切手専門の買取業者で査定をしてもらう

近代美術シリーズ切手はシリーズものなのでコレクターにとっては集めるのが楽しい切手になります。

希少価値が高い種類は多くありませんが、需要が高いのでシリーズが揃っていると切手買取業者ならプラスαを加算してくれることがあります。

一般的な中古買取ショップの場合、販売ルートを持っていないので一律の安い金額で買取りされる可能性があります。

2,損をせずに売るなら2社以上で査定

買取価格は切手買取業者ならどこでも同じというわけではなく、価値のつけ方に違いがあります。

1枚だと少しの金額差でも数十枚、数百枚になると大きな金額差となります。そのため高く売るには2社以上に査定をしてもらうと損をせずに売ることができます。

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