黒船屋切手
レア度
買取価格額面通り
額面50円
発行年度1980年

「黒船屋」は、昭和55年に近代美術シリーズ切手第8集で発行されました。

大正ロマンを代表する竹久夢二の作品で、黒船屋と書かれた木箱に腰掛けた女性が、大きな黒猫を抱いています。

黒髪の髷に大きなべっ甲のかんざしをさし、どこか憂いをおびた表情と真っ赤な口紅が印象的です。茶色の縦縞の着物を着た姿は折れそうな柳のようで、男性なら支えてあげたい気持ちになるのではないでしょうか。

竹久夢二は、明治17年岡山県の生まれ。学生時代から絵が好きで、「中学世界」に投稿した挿絵が一等賞に入賞したことで、画家の道へと進みます。

商才にも長けていて、20歳の頃には東京で港屋絵草紙店を構え、浴衣や小間物、本の装丁などのデザインを数多く手がけています。

今でいうグラフィック・デザイナーの草分け的な人です。また、「宵待草」など叙情的な詩も書き、多忠亮の作曲による歌は、当時大ヒットしています。

女性との恋仲でも話題は尽きず、最初の妻たまきとの離婚、18歳の美大生の彦乃との悲恋、三人目のお葉とも離別するなどロマンに満ちた生涯でした。

黒船屋が描かれたのは大正8年で、結核で亡くなった彦乃の面影が込められた作品ともいわれています。

夢二の代表作は、「黄八丈」「女十題」「薔薇のとげ」をはじめ、可愛いい女性らしさを表現した作品が多数残されています。

ゆかりのある土地では、金沢・湯涌温泉や群馬県・伊香保温泉、栃木県・鬼怒川温泉などにも竹久夢二美術館があります。

切手では、女十題の「北方の冬」「朝の光へ」が、昭和60年の趣味週間で採用されています。

額面50円。発行枚数2800万枚。買取価格は1枚数十円、20面シートは1,000円程度になります。

買取業者では額面程度の価値になりますが、他の切手と合わせて査定をすると価値が高くなることがあります。

『黒船屋切手』を損せず高額買取してもらう方法とは?

1,切手専門の買取業者で査定をしてもらう

近代美術シリーズ切手はシリーズものなのでコレクターにとっては集めるのが楽しい切手になります。

希少価値が高い種類は多くありませんが、需要が高いのでシリーズが揃っていると切手買取業者ならプラスαを加算してくれることがあります。

一般的な中古買取ショップの場合、販売ルートを持っていないので一律の安い金額で買取りされる可能性があります。

2,損をせずに売るなら2社以上で査定

買取価格は切手買取業者ならどこでも同じというわけではなく、価値のつけ方に違いがあります。

1枚だと少しの金額差でも数十枚、数百枚になると大きな金額差となります。そのため高く売るには2社以上に査定をしてもらうと損をせずに売ることができます。

下記は、全国どこからでも買取可能な優良業者のみをランキング形式で比較しています。