麗子像切手
レア度
買取価格額面通り
額面60円
発行年度1981年

「麗子像」は、昭和56年の近代美術シリーズ第11集で発行されました。

岸田劉生が大正10年に描いた油絵で、「麗子微笑」のタイトルが付いています。東京国立博物館蔵、重要文化財。

おかっぱ頭のまだ幼い娘の麗子が、こけしのように少し横長の顔に描かれ、背景が濃い茶色で暗い感じの空間に座った少女像ですが、右側から顔に光が差し込んで、微えんでいる表情がよくわかります。

肩には手編みの暖かそうなマフラーを巻いて、外は寒い季節でしょうか。娘なら、より美しく可愛くと思うのは凡人で、インパクトの強さが、印象に残る不思議な絵です。

教科書で見たことのある、馴染み深い絵の一枚で、麗子という名前がモダンな感じがして、どんな少女なのか気になるところです。

岸田劉生は、明治24年、東京銀座生まれ。父は明治の新聞記者で、また実業家という幅広い顔を持った岸田吟香です。

当時は、珍しい音楽や芸術、文学などを身近に感じながら恵まれた環境に育ちます。16歳頃から「白馬会」に通い、黒田清輝から洋画を学びます。2年後には、文展に作品が入選するほどになっています。

その後、武者小路実篤の文芸・美術雑誌「白樺」で、ゴッホやセザンヌなどの西洋絵画にふれ印象派の影響を受けたり、また、ドイツのデューラーなど北欧ルネサンスの写実的な画風も探求しています。

大正4年には、現代美術の研究会「草土社」を中川一政らと結成して、次々と作品を発表していきます。

この3年後位から、麗子が描かれます。ところが、早世の父劉生は38歳で亡くなります。麗子はまだ15歳の時でした。

自分の人生が短かいのを予見するかのように、愛娘をモデルに50点もの肖像画を残しています。

額面60円、2700万枚発行。買取価格は1枚数十円、20面シートは1,000円程度になります。

額面程度の価値となっているので、なるべく多くの切手と一緒に査定に出すことをおすすめします。

『麗子像切手』を損せず高額買取してもらう方法とは?

1,切手専門の買取業者で査定をしてもらう

近代美術シリーズ切手はシリーズものなのでコレクターにとっては集めるのが楽しい切手になります。

希少価値が高い種類は多くありませんが、需要が高いのでシリーズが揃っていると切手買取業者ならプラスαを加算してくれることがあります。

一般的な中古買取ショップの場合、販売ルートを持っていないので一律の安い金額で買取りされる可能性があります。

2,損をせずに売るなら2社以上で査定

買取価格は切手買取業者ならどこでも同じというわけではなく、価値のつけ方に違いがあります。

1枚だと少しの金額差でも数十枚、数百枚になると大きな金額差となります。そのため高く売るには2社以上に査定をしてもらうと損をせずに売ることができます。

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