老猿切手
レア度
買取価格額面通り
額面60円
発行年度1983年

「老猿」は、昭和58近代美術シリーズ第16集で発行されました。彫刻家・高村光雲の作品です。明治26年シカゴ万博に出品されたもの。

猿は集団で暮らしている動物です。そこへ、鷲が舞い降り、餌を取ろうとしたか、小猿を殺そうとでもしたのでしょうか。

普段は、のんきに毛づくろいをしている猿です。しかし、いざという時には、鷲を撃退することもあります。最強の力を振り絞って戦った直後の、息づかいもまだ荒い老猿。眼光鋭い迫力と、左手で抑えた羽根が満足感を表しています。

年老いても、仲間のためなら命がけのボス猿です。栃の木の一刀彫、高さ約90cm。国立博物館所蔵、重要文化財。

高村光雲は、嘉永五年、江戸・浅草生まれ。仏師・高村東雲の弟子として技術を習得します。

明治維新の廃仏毀釈で仏師の仕事が無くなる中、西洋美術から写実主義のヒントを得て、明治10年博覧会に出品した「白衣観音」で最高賞を受賞します。

明治31年に、東京美術学校に彫刻科が設置されると彫刻科教授として迎えられ、山崎朝雲、山本瑞雲など近代彫刻を代表する後進の育成に力を注いでいます。昭和9年没。詩人・彫刻家の高村光太郎は、長男。

代表作は、「老猿」のほか、上野公園の「西郷隆盛像」、皇居前広場の「楠公像」など。

昭和54年から始まった近代美術シリーズは、全16集・32種の発行で終了しました。明治・大正・昭和を代表する作品を、身近にコレクションすることができ、日本の近代絵画の幅広さに驚かされました。

切手を制作する側でも、トリミングや、印刷、グラデーションの工夫など、苦労が多かったシリーズではないでしょうか。

額面60円。3000万枚発行。買取価格は1枚数十円、20面シートは1,000円程度になります。

額面程度の価値となっているので、なるべく多くの切手と一緒に査定に出すことをおすすめします。

『老猿切手』を損せず高額買取してもらう方法とは?

1,切手専門の買取業者で査定をしてもらう

近代美術シリーズ切手はシリーズものなのでコレクターにとっては集めるのが楽しい切手になります。

希少価値が高い種類は多くありませんが、需要が高いのでシリーズが揃っていると切手買取業者ならプラスαを加算してくれることがあります。

一般的な中古買取ショップの場合、販売ルートを持っていないので一律の安い金額で買取りされる可能性があります。

2,損をせずに売るなら2社以上で査定

買取価格は切手買取業者ならどこでも同じというわけではなく、価値のつけ方に違いがあります。

1枚だと少しの金額差でも数十枚、数百枚になると大きな金額差となります。そのため高く売るには2社以上に査定をしてもらうと損をせずに売ることができます。

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