母子切手
レア度
買取価格額面通り
額面50円
発行年度1979年

「母子」は、昭和55年の近代美術シリーズ第6集で発行されました。

額面50円。買取価格は1枚数十円、20面シートは1,000円程度になります。

切手は、日本画家・上村松園の作品です。

赤ちゃんを抱いた女性は長男の妻と松園の孫がモデルになっています。色白で鼻筋の通った母親が、子供をあやす優しい眼差しです。

1歳くらいの赤ん坊を抱いて何か声をかけている様子ですが、女性の髷の髪の毛一本まで、端正に描かれています。

夏の情景で、涼し気な花鳥画の御簾が下がっていて、着物も涼しそうな絽、帯もゆったりと締められています。

松園は、明治8年京都生まれ。美術学校を卒業後、四条派の技法などを学び、15歳で博覧会に出品した「四季美人図」で一等賞となり、女流天才と早くも話題を呼びます。

しかし、明治時代に女性の画家の道は険しく、世間の風当たりも強かったことと思います。

そんな中、京都の風俗画や古典画を中心に、気品あふれる着物の似合う女性の姿を描き続けています。

代表作のひとつ「序の舞」をはじめ、どの絵にもやわらかな肌の感じや着物の絞り柄や帯の柄まで、一筆のごまかしのない技量で見る人を引き込んでいきます。絵の美しさだけでなく、描かれた女性の品格や意志、凛とした生き方を感じさせてくれます。

明治・大正・昭和20年代まで、一貫して画業に打ち込んだ松園自身の精神性の高さが込められているような気がします。「序の舞」「母子」ともに、重要文化財に指定。

山種美術館が「蛍」「夕照」「新蛍」「夕べ」「砧」「春芳」「つれづれ」など18点を所蔵しています。

松園の人気は高く、全国の美術館でも作品を所蔵しているところが数々あります。

切手では「序の舞」も、昭和40年の趣味週間に採用されています。

『母子切手』を損せず高額買取してもらう方法とは?

1,切手専門の買取業者で査定をしてもらう

近代美術シリーズ切手はシリーズものなのでコレクターにとっては集めるのが楽しい切手になります。

希少価値が高い種類は多くありませんが、需要が高いのでシリーズが揃っていると切手買取業者ならプラスαを加算してくれることがあります。

一般的な中古買取ショップの場合、販売ルートを持っていないので一律の安い金額で買取りされる可能性があります。

2,損をせずに売るなら2社以上で査定

買取価格は切手買取業者ならどこでも同じというわけではなく、価値のつけ方に違いがあります。

1枚だと少しの金額差でも数十枚、数百枚になると大きな金額差となります。そのため高く売るには2社以上に査定をしてもらうと損をせずに売ることができます。

下記は、全国どこからでも買取可能な優良業者のみをランキング形式で比較しています。