別府観光切手
レア度☆☆
買取価格少し高い
額面2円 5円
発行年度1949年

終戦から4年が経った1949年(昭和24年)3月に発行されたのが、別府港と高崎山がデザインされた別府観光切手です。別府観光切手は同デザインが2種類、赤色基調が2円切手、緑基調が5円切手です。

20面シートの場合は2,500円~3,000円で買取りされています。

戦後の日本はアメリカの援助なしでは経済が成り立たず、別府観光切手が発売された昭和24年の2月には、日本経済の自立と財政金融の引き締め(ドッジ・ライン)が行われ、1ドル360円の単一為替レートも設定されました。

ドッジ・ラインにより戦後インフレは収まりましたが、反対にデフレが進行したため輸出が減り、当時の株価は現在に至るまで史上最安値を記録しています。

別府観光切手が発行された昭和24年は、アンパンは10円、10キロのお米は400円程、しかしヤミ市が存在するほど品薄の時代でした。

別府温泉の歴史は古く、鎌倉時代には湯治場として利用、江戸時代には持ち舟で寝泊まりしながら湯治を行う湯治舟が、瀬戸内各方面から集まっていました。

明治4年に別府港が完成し、「別府観光切手」にも描かれている汽船(貨客船)が運行するようになると温泉都市へと発展、第二次世界大戦の戦災を免れた別府は、高度成長期(昭和29年~昭和48年)には新婚旅行先として人気を博しました。

「別府観光切手」のデザインを描いたのは福岡県生まれの洋画家・中村研一、抜群の構成力と写実的な画風に定評がある中村氏が、1937年に渡英する際に乗ったのが重巡洋艦、そのため切手にも汽船がリアルに描かれています。

別府観光切手の元になった作品(高崎山)は別府市美術館に所蔵、その作品には前景にのどかな田園風景が描かれています。

切手に描かれている高崎山は、別府湾にせり出すようにそびえ立ち、檻を隔てずにニホンザルが見られる高崎山自然動物園があることで知られています。

観光地を描いた切手は多種販売されていますが、中村氏が描いた「別府観光切手」は戦後初の観光切手です。当初、別府観光切手は別府局と東京の麻布局のみの発売でしたが、翌年からは全国発売がされています。

『別府観光切手』を損せず高額買取してもらう方法とは?

1,専門の鑑定士がいる業者に申し込む

特殊切手は歴史が古くたくさんの種類が発行されていて、古い種類ほど希少価値が高くなっています。

しかし金券ショップや一般の買取店で買取りをすると、1枚ずつ査定されることは少なく安い金額で買取りされてしまいます。

切手の価値を正確に判定できるのは、切手買取店い在籍する熟練の切手鑑定士になります。

2,高く売る秘訣は2社以上で査定

実は買取業者によって査定額には差があります。特に希少価値が高い切手や枚数が多いと査定額の差も大きくなります。

数万円の差がつくことも珍しくありません。そのため2社以上に査定額を出してもらうのが高く売る秘訣になります。

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