一葉切手
レア度
買取価格額面通り
額面60円
発行年度1981年

「一葉」は、昭和56年に近代美術シリーズ第11集で発行されました。

図案の作者である浮世絵師・画家の鏑木清方は、明治11年東京・神田生まれ。14歳で浮世絵師の元で学ぶかたわら、早くから、父が主幹を勤めるやまと新聞の挿絵画家として仕事をしています。

最初は小説家になりたかったそうで、清方は文学とのかかわりも深く、当時人気の文芸倶楽部の挿絵をはじめ、泉鏡花や島崎藤村の挿絵、樋口一葉の肖像画、一葉の作品をモチーフにした絵を残しています。

切手は、裁縫箱を横に置いて、つくろい物をする普段着の一葉が画かれています。

ランプの光で顔が照らされ、真面目そうな表情で女史が座っています。着物の柄も裁縫箱の中も、手前の端切れ布も丁寧に描かれていて、当時の暮らしぶりが見て取れます。

清方は「たけくらべ」を暗証できるほどの一葉ファンで、自ら筆を取るのが憧れだったそうです。「一葉」は、昭和15年の作品。

浮世絵を学んだこともあり、挿絵画家だけではなく、本格的な日本画に取り組むようになります。

江戸時代の浮世絵を、新しい時代の感性でよみがえらせます。清方の作品には、やさしい線と色が用いられ、女性のしとやかさや艶のあるしぐさが見事に表されています。

代表作は、「築地明石町」「朝涼」「墨田河舟遊」「春雪」「一葉女史の墓」など。

楠木清方は、上村松園、伊東深水とともに、わが国の美人画家を代表する人物であり、門井掬水、松田清風、伊東深水など数多くの門人も排出しています。また文筆でも「こしかたの記」など、随筆も残しています。93歳没。

切手では、「たけくらべの美登利」も国際文通週間に採用されています。

額面60円、2700万枚発行。買取価格は1枚数十円、20面シートは1,000円程度になります。

額面程度の価値となっているので、なるべく多くの切手と一緒に査定に出すことをおすすめします。

『一葉切手』を損せず高額買取してもらう方法とは?

1,切手専門の買取業者で査定をしてもらう

近代美術シリーズ切手はシリーズものなのでコレクターにとっては集めるのが楽しい切手になります。

希少価値が高い種類は多くありませんが、需要が高いのでシリーズが揃っていると切手買取業者ならプラスαを加算してくれることがあります。

一般的な中古買取ショップの場合、販売ルートを持っていないので一律の安い金額で買取りされる可能性があります。

2,損をせずに売るなら2社以上で査定

買取価格は切手買取業者ならどこでも同じというわけではなく、価値のつけ方に違いがあります。

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