テラスの広告切手
レア度
買取価格額面通り
額面60円
発行年度1982年

「テラスの広告」は、昭和57年の近代美術シリーズ第12集で発行されました。洋画家・佐伯祐三の作品です。

パリのカフェの入り口のテラスに置かれた簡素なパイプ椅子とテーブル、壁に描かれた文字やポスターが画面を賑やかに彩っています。

ラフですが歴史も感じる店先のテラスで、コーヒーでも注文したくなるような場面です。

パリの町角を描いた他の絵にも、必ず広告や壁にフランス語が刻まれて、何を書いてあるかは読み取れませんが、力強い文字のリズム感に下町らしい雰囲気が表現されています。

佐伯祐三は、明治31年大阪生まれ。東京美術学校で、洋画家の藤島武二に師事しました。大正13年からパリに留学し、ユトリロの影響を受け、遠近法で強調された街角や下町をモチーフにした作品を残しています。

結核を患いながらも、2度の渡欧でパリに4年間滞在し、最後は精神も患うようになり30歳でパリで亡くなりました。

短い人生の中で描いた作品は、石造りの建物や色鮮やかな広告が印象的で、今も佐伯ファンが多いのはパリのエスプリを感じられるからでしょう。

日本ではほとんど無名だったため、ようやく没後4年が経ってから大阪の実業家山本發次郎の目に止まり、佐伯作品のほとんどが買い取られました。

山本は、佐伯の作品を見た瞬間、その若き才能に言葉を失ったというほどの熱の入れようで、100点以上を所有していました。

その後、空襲で焼失した作品もあり、戦火を逃れた数十点が、現在は大阪新美術館準備室に寄贈されています。

代表作品は、「セーヌ河の見える風景」「パリの寺院」「広告のある門」「郵便配達夫」など。

額面60円、2700万枚発行。買取価格は1枚数十円、20面シートは1,000円程度になります。

額面程度の価値となっているので、なるべく多くの切手と一緒に査定に出すことをおすすめします。

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1,切手専門の買取業者で査定をしてもらう

近代美術シリーズ切手はシリーズものなのでコレクターにとっては集めるのが楽しい切手になります。

希少価値が高い種類は多くありませんが、需要が高いのでシリーズが揃っていると切手買取業者ならプラスαを加算してくれることがあります。

一般的な中古買取ショップの場合、販売ルートを持っていないので一律の安い金額で買取りされる可能性があります。

2,損をせずに売るなら2社以上で査定

買取価格は切手買取業者ならどこでも同じというわけではなく、価値のつけ方に違いがあります。

1枚だと少しの金額差でも数十枚、数百枚になると大きな金額差となります。そのため高く売るには2社以上に査定をしてもらうと損をせずに売ることができます。

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