サルタンバンク切手
レア度
買取価格額面通り
額面60円
発行年度1982年

「サルタンバンク」は、昭和57年近代美術シリーズ第14集で発行されました。

サンタンバンクはフランス語で大道芸人の意味で、洋画家・東郷青児の昭和3年の作品です。

セピア色の男女の旅芸人が、男性はラッパを吹き、女性は踊り子でしょうか、男性の後ろにかくれるように物憂げに座っています。ピカソやブラックが好んだキュビズムの手法を用い、膨らみと立体感のある前衛的な表現になっています。

東郷青児は、明治30年鹿児島市生まれの東京育ち。東京の青山学院を卒業後、竹久夢二が営む「港屋」で絵草紙店の下絵などを手がけます。

大正5年、19歳で二科展に出品した「パラソルさせる女」が、二科賞を受賞し画家としての道を確実にします。

大正10年から7年間のフランス留学で、アールデコ全盛期の装飾的美術やピカソとの交流で抽象的表現など、これまで日本になかった20世紀最前線の息吹を持ち帰ります。

帰国後は、カレンダーや包装紙、洒落た喫茶店の壁画など、幅広い分野で東郷の絵を目にしたり、妖精のように幻想的な一目で東郷とわかる美人画は、当時の女性の間でも大人気でした。

私生活も奔放で、妻子が居ながら宇野千代と同棲のほか、常にマスコミを騒がせています。

代表作品は、「超現実派の散歩」「望郷」「山の幸」「四重奏」など多数。著書も発刊していて、「半未亡人」「恋愛散歩」「いろざんげ」などあります。

近代美術シリーズ14集では、棟方志功の「弁財天妃の棚」と東郷青児の「サンタンバンク」が同時発行され、人気の組み合わせとして「女性自身」「週間文春」など4誌に近代美術シリーズ発売の全面広告が出たほどです。

額面60円、2800万枚発行。買取価格は1枚数十円、20面シートは1,000円程度になります。

額面程度の価値となっているので、なるべく多くの切手と一緒に査定に出すことをおすすめします。

『サルタンバンク切手』を損せず高額買取してもらう方法とは?

1,切手専門の買取業者で査定をしてもらう

近代美術シリーズ切手はシリーズものなのでコレクターにとっては集めるのが楽しい切手になります。

希少価値が高い種類は多くありませんが、需要が高いのでシリーズが揃っていると切手買取業者ならプラスαを加算してくれることがあります。

一般的な中古買取ショップの場合、販売ルートを持っていないので一律の安い金額で買取りされる可能性があります。

2,損をせずに売るなら2社以上で査定

買取価格は切手買取業者ならどこでも同じというわけではなく、価値のつけ方に違いがあります。

1枚だと少しの金額差でも数十枚、数百枚になると大きな金額差となります。そのため高く売るには2社以上に査定をしてもらうと損をせずに売ることができます。

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