切手はギザギザがついているものですが、中にはギザギザがない切手が存在します。
またコイル切手という、一部のギザギザがない珍しい切手もあります。
それぞれどんな切手なのか、詳しく解説してみました。
切手のギザギザについて
切手のギザギザは、それが切手だと一目でわかる特徴がありますよね。
このギザギザは、正式には「目打ち」という名称になります。
本来「目打ち」という言葉はキリや千枚通しと同じで穴を開ける道具を指します。
切手は切手シート状で製造されますが、切り離し用の穴を開ける必要があり、それが無数に開けられて1枚の周囲がギザギザの目打ちとなっています。
コイル切手とは
コイル切手とは、目打ちが上下しかない特徴がある切手になります。
かつて設置されていた切手の自動販売機では、切手1000枚を縦一列にロール状やコイル状に巻いてセットし、1枚ずつ切り離して販売していました。
そのため自動販売機から出てくる時は目打ちが上下だけについている状態となりました。
コイル切手の自動販売機は1933(昭和8)年から設置が始まりましたが当時は知名度が低く、1980年代になって設置台数が増えたことから知られるようになりました。
このコイル切手の自動販売機は2007年を最後に撤去されたので、現在ではコイル切手は貴重な切手となっています。
切手の自動販売機はここにある
切手の自動販売機はほとんどが撤去されてしまいましたが、一部の郵便局では設置されています。
現在は渋谷郵便局、新宿郵便局に設置されています。(※2018年現在)
ただ切手はコイル状ではなく、1枚ずつ通常の切手が出てくるようになっています。
流石だなぁ、都心の郵便局の切手自販機のラインナップ。 pic.twitter.com/q8NlDgsEhT
— Kaorun_K (@xun555) 2016年5月31日
50円切手10枚450円の自販機にてポチってみたら、自分的には大当たり!
この古さ!そしてカブトガニ! pic.twitter.com/1KUcUaOh— オカダミカ/micca (@micccccca) 2011年12月25日
ギザギザがない切手がある?
現在はほとんどの切手に目打ちが付いていますが、過去に目打ちがない、ギザギザがない切手がありました。
奥の細道シリーズ切手
1987年~1989年に発行された、「奥の細道シリーズ切手」の小型シートタイプになります。
目打ちが全くない「無目打切手」という切手になり、コレクション用途として製造されていました。
裏面には糊がついているので、もし使用する場合はハサミで切り取って使うことができました。
また天皇陛下の記念切手でもこのような「無目打切手」が発行されています。
竜文切手
明治4年、日本で郵便サービスが開始されたと同時に発行された「竜文切手」も目打ちがありませんでした。裏面の糊もまだない時代でした。
一つの原版から大量に製造する技術もなく、手彫りで1枚1枚を製作していた時代の切手になります。
ただこの翌年に発行された「竜銭切手」からは目打ちが付けられています。
エラー切手
一般的な切手シートには上でご紹介したように目打ちが付けられています。
しかし製造ミスでこの目打ちが周囲の余白にも付いていたり、切手の周囲に目打ちがなかったりするエラー切手が存在します。
これらは製造技術が高くなった現在ではほとんど見かけることはありませんが、その分エラー切手を手に入れた場合は何万円、何十万円の価値になることがあります。
目打ちがないエラー切手以外にも、柄なしの印刷エラー切手なども高額な価値がつきます。
もしこのような切手をお持ちであれば、切手の買取店で正確な金額を教えてもらえます。
まとめ
- コイル切手は上下のみ目打ちがある切手
- 切手の自動販売機はごく一部で残っている
- 日本初の竜文切手も目打ちなし
- 目打ちなしエラー切手は高額買取