エラー切手とは印刷ミスがある切手のことをいいます。
エラー切手はオークションで高額取引されていて、世界的に有名なエラー切手である「Treskilling Yellow」は220万ドル(約2億5千万円)で落札されたことがあるほどです。
テレビ東京の番組「なんでも鑑定団」でもエラー切手が登場し、その買取価格の高さから話題になります。
例えば鹿の図案の切手なのに肝心の鹿が着色されていない切手は、なんと800万円の買取価格がつきました。
他にも高額買取りになったエラー切手はいくつかあります。
このページではそんなエラー切手の買取り方法や種類一覧をご紹介しています。
エラー切手とは
エラー切手は一言で言えば印刷ミスがある切手になります。
下の項目で紹介するように印刷ミスには様々な種類がありますが、通常は印刷所内で検品が行われるため、ミスプリントした切手が市場に出ることはありません。
にもかかわらずなんらかの原因で一部のエラー切手が市場に出てしまい、非常に珍しいことから高額取引されているのです。
もしこのエラー切手を持っていたら、通常の価値の数十倍、数百倍もの金額がつくことになります。
「なんでも鑑定団」には何度もエラー切手が持ち込まれ、数百万円という超高額な査定結果が出ています。
自分のコレクションの中にエラー切手が含まれていれば、高額買取りも夢ではないのです。
種類
エラー切手にはどんな種類があるのかご紹介しましょう。
■目打ちエラー
切手図案の周囲にあるはずの目打ちが図案の中で打たれていたり、全く目打ちがない切手のことをいいます。
■プリント漏れ
印刷せずに図案の一部が白くなっている切手をいいます。
■逆さプリント
図案が上下逆にプリントされた切手をいいます。
■用紙裏表
裏の糊面にプリントしてしまった切手といいます。
■オフセンター
図案が切手の端に寄ってしまい、一部の白フチがない状態の切手で、多く見かける印刷ミスのため特別な価値はありません。
高く売る方法
貴重なエラー切手を手にしたら、できるだけ高く売りたいですよね。
またはたくさん所有している切手の中にエラー切手が含まれていることもあります。
色抜けのような素人目にもすぐわかるエラー切手もあれば、文字の印字ズレのエラー切手などもありプロでないと判断できないエラー切手もあります。
そのため、まずは買取り業者に査定をおまかせするのがベストです。
もしエラー切手を持っていた場合は、買取り業者よりも売り手の方が有利です。
どの買取り業者もエラー切手は手に入れたいので、売り手が値段を釣り上げることも可能です。
そして複数の業者に査定を出して、一番高いところで売ればいいのです。
「あちらは●●万円提示してくれましたよ」と伝えればどんどん値段は上がっていくでしょう。
買取り方法
実際に買取り業者に売るにはいくつかの方法があります。
自宅の近くに買取り店があれば、持ち込んで査定してもらうのも一つの方法です。
しかし高く売るには複数のお店で査定をするのがポイントですから、1店舗だけでは損をしてしまいます。
複数店に査定を出すには、ネットから申込みをするのです。
出張買取ができるお店なら、自宅まで鑑定士に来てもらいましょう。
手間がかからずスピーディーに査定をしてもらえますし、多くのお店では出張料やキャンセル料など手数料はかかりません。
家に来てほしくない人の場合は、宅配査定を利用します。
切手を梱包して郵送し、お店に査定をしてもらうのです。
※宅配査定の場合は買取りをキャンセルすると返送料がかかります
また買取業者によってはLINE査定があり、LINEで写真を撮って送信するだけで査定額を出してくれるお店もあります。
これなら忙しい人でも手軽に複数店での査定ができると思います。
最高額のエラー切手とは
ここからはエラー切手の一覧をご紹介します。
Treskilling Yellow
1855年にスウェーデンで発行された切手で、本来はエメラルド色なのですが誤って黄色にプリントされたことから非常に価値が高くなりました。
フィリップ・フェラーリなど多くの大富豪が順番に所有していて、1996年には220万ドル(約2億5千万円)で落札されました。
今後も最高値を更新することがあるのか、楽しみがあります。
ブルーモーリシャス
1874年にモーリシャス島でパーティーイベント用に1000枚の切手が発行されました。
しかし支払い済みを表す「Post Paid」と表記するところを間違って郵便局の「Post Office」をプリントしてしまいます。
この切手は発行年が非常に古いうえに枚数が少なく、現存しているのは世界で26枚と言われています。
人生で一度でも見ることが難しいほどの貴重な切手で、値段にすると数億円になるかもしれません。
ここまで枚数が少ないと決まった値段はつけられないでしょう。
竜文切手
竜文切手は1871年(明治4年)に発行された、日本最初の切手になります。
この切手の額面500文切手の「五百文」が上下逆さまに印刷されたエラー切手が確認されていて、未使用のエラー切手は1枚しか見つかっていません。
切手業者が持ち主に買取りを依頼しましたが、1億円以上を提示しても売ってもらえなかったと言われています。
もし印刷ミスがあったとすれば、40面シートすべての「五百文」が逆になっているはずですが、この1枚しか見つかっていません。
まさにまぼろしのエラー切手と言えます。
逆さのジェニー
1918年に発行された、世界的に有名なエラー切手です。
図案中央の双翼機「カーチスJN-4」が逆さに印刷され、一部は廃棄されましたが1シート100枚が出回りました。
1枚当たりで数千万円という価値があると言われています。
アメリカでは未使用の4枚綴りがオークションで当時の3億1000万円で落札されたこともあります。
2016年には盗難されていた1枚が発見されたことでもニュースになり、現在でも注目のエラー切手となっています。
なんでも鑑定団で登場したエラー切手
中尊寺金色堂の金色抜け
世界遺産である平泉の中尊寺金色堂切手になります。
中央のお堂が色抜けして印刷されていたことでエラー切手になりました。
テレビ東京の「なんでも鑑定団」にはシートごと持ち込まれ、500万円の価値がつきました。
平成11年ふるさと切手「第23回世界新体操選手権」
タレントであり芸術家のジミー大西さんがデザインしたふるさと切手になります。
大阪市中央体育館で新体操の大会が開かれ、大阪をテーマにしたデザインになっています。
この切手の目打ちがないタイプが持ち込まれ、100万円の価値がつきました。
鹿の10円切手
図案の鹿が綺麗に印刷されておらず、白抜けした切手になります。
シート丸ごと持ち込まれ、800万円もの価値がつきました。
国立公園 吉野熊野切手
小型シートですが、裏の糊面にも誤って図案が印刷されていたことで20万円の価値になりました。
110円桂離宮切手
折られた部分が印刷されておらず、シート面に白い斜めの線が入ったエラー切手になります。
10万円の価値がつきました。
上手に売ろう
このようにエラー切手は様々な種類があります。
もしわからなければ、買取業者に査定を出してみることで判明します。
どんなエラー切手であっても価値はかなり高いので、慎重にお店を選んで売却するのが上手な売却方法です。
たくさんの切手が家にある人は、調べてみる価値はありますよ。
まとめ
- エラー切手は高額買取りになる
- 素人ではわからないことも
- 買取業者に査定を出すのがベスト
- 複数店で査定しよう