種類 | 洋画 | |
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レア度 | ||
買取価格 | 少し高い~お宝級 | |
備考 | – |
モーリス・ユトリロは、主に二十世紀の前半に活躍したフランスの画家です。
画家である母ヴァラドンの子として生まれましたが、母親からの愛情を十分に受けずに育ちます。また父親は家庭にはいませんでした。
後にヴァラドンは再婚し富を得ますが、ユトリロは問題を起こして学校を去り、しかも若年ながら既にアルコール依存性でした。
ただその間に絵画に興味を持ち始め、母親が離婚し困窮してからも、生活的動機から絵を描き、売れるようにもなりました。
しかし依存性は収まらず、警察沙汰になったり病院に入院することになりますが、入院中にも多くの作品を仕上げます。
健康状態の悪さは兵役を免除されるほどでしたが、個展が開かれるなど、ユトリロの評判は次第に高まっていきました。
この時期に彼が描いた作品は、時にしっくいを塗ったような厚めの白も含めた白色コントラストが鮮やかで、「白の時代」と呼ばれます。
また、世界的な大都市パリを描いているのにも関わらず、人の姿も気配も少なく、その静謐さが独自の個性を生んでいます。
やがて、単色ではなく鮮やかな色彩表現を多用するようになり「色調の時代」に入っていくユトリロですが、私生活は最悪でした。
度重なる問題行動もあり刑務所に入れられ、牢から出てきても、家族から徹底監視されることになったのです。
街から離れた古城をあてがわれ、現金を持つことすら許されない状況、もちろんお酒は絶対禁止です。監獄にいるような状態とも言えます。
しかし生活のため絵を描かねばならないユトリロは、貰った絵葉書を参考に描いたとも言われています。
故に以降の彼は、自分の感情や風景の思いを絵に乗せるのが難しくなり、しかも壮年期に結婚してからはやり手の婦人にさらなる管理を受けました。
ここまで不自由な状況で、しかも半ば状況に強いられて描き続けるというケースは極めて珍しく、自由だった「白の時代」の絵がやはり最高の評価を受けています。
その経緯から非常に多作ですが、「名所」を数多く描いていることもあり人気が高く、価値の高いリトグラフや版画なら1万円から6万円の買取価格が期待できます。
一方油彩画は入手困難で価値が高くなり、500万円以上の値がつくこともあるようです。
『ユトリロ(モーリス)』を損せず高額買取してもらう方法とは?
1,買取実績のある専門業者に申し込む
洋画など絵画はリサイクルショップでの買取りも可能です。
しかしリサイクルショップでは正確な鑑定はできず、数百円や1,000円程度の買取りになることがほとんどです。
骨董品を専門としている業者へ売る方が高く売れるのです。
2,査定は2社以上がおすすめ
骨董品専門業者であっても、査定には価格差が発生します。
業者によって高額買取りになる商品が異なるため、場合によっては数万円も金額が変わってきます。
そのため、2社以上で査定を受けることが高額買取りのポイントになります。
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