山間とは、新潟県の新潟第一酒造が醸造している日本酒です。
大正期からの歴史がある蔵ですが、戦後、いくつもの蔵が連合し、会社組織として歩み始めました。
米どころ新潟の中でも、裏山から沸く伏流水を用い、山間の棚田から取れる貴重な米を酒造りに使うなど、非常に厳選した材料にこだわっています。
中でもこの山間は、究極を目指すべく、技を尽くして造り上げた酒の「中取り」部分だけを使うという徹底ぶりを見せています。
確かに、理論上は不純物の沈殿がもっとも少ない液体の中心部の品質が高くなることは知られていますが、もちろんなかなかできることではありません。
平成十八年に試験的に開始され、八年もの時を経て完成を見たとのことですが、その苦労は恐らく多くの人の想像以上のものがあることでしょう。
銘酒がひしめく新潟であっても、山間は発売するなり大いに評価され人気となりましたが、味わいに関しても人気が高いですね。
ギリギリまで米味の強力さを求める形になっているだけに、旨みや甘味といったお米本来の実力がいかんなく発揮されていると評判です。
元々、米を「基準」以上に磨き抜く吟醸の技は、表に出るものではなく、職人の腕を鍛えるための「訓練」の面もあったと聞きます。
ただでさえ貴重な米を削り抜く吟醸はコスト的にはもちろん倫理的な面でも、なかなかビジネスにするのは難しかったわけですね。
この「中取り」も、恐らくは最近までは「机上の空論」に近い部分があったはずですが、しかし、質が上がることは確実であり、今後主流にもなり得ます。
そうなった場合を考えると、全面的に先陣を切ってみせたこの山間が象徴的な存在になる可能性は非常に高く、将来的にも楽しみと言えるでしょう。
買取価格の上限は、1800mlの「純米吟醸 中採り 直詰め 無濾過 生詰め原酒」が1,300円ほどとなっております。
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