下取りと買取りイメージ

車を買い替える場合、悩むのがディーラー下取りにするか、買取業者を利用するかだと思います。

一般的には買取業者の方が査定額が高くてお得と言われています。ディーラー下取りといくら程度違うのでしょうか。

このページでは実際に人気車種を調査して下取りvs買取りでどちらがお得かわかるようになっています。

また業者だけが知るウラ話もご紹介しているので参考にしてくださいね。

下取りと買取りの差額はいくら?

中古車市場で人気の6車種をピックアップして、ディーラー下取りと買取業者の査定額の差額を比較してみます。

いずれも同一車種・グレードを比較しているのでかなり正確な金額になっています。2011年~2015年式なので、実際に買い替えを検討する時期だと思います。

走行距離はなるべく年式相応の例をご紹介しています。10km以上など過走行の車を査定する場合はこの平均金額より下がることがあります。

プリウス 1.8 S
(2015年式)
ワゴンR FX
(2014年式)
N-BOX G ターボパッケージ
(2013年式)
ディーラー 70万円~125万円 20万円~41万円 48万円~71万円
車買取業者 80万円~160万円 20万円~42万円 50万円~94万円
セレナ 2.0
ハイウェイスター S-HYBRID
(2013年式)
デミオ 1.3
13 スカイアクティブ
(2012年式)
マークX 2.5 250G
リラックスセレクション
ブラックリミテッド
(2011年式)
ディーラー 68万円~95万円 3万円~13万円 32万円~48万円
車買取業者 76万円~150万円 5万円~51万円 56万円~66万円

※ディーラー査定は2018年時点の日産下取りシミュレーションを参考
※車買取業者の査定は2018年時点の車選び.comの一括査定を参考

この調査でわかるように、買取業者による査定額の方が全体的に高くなっています。差額を平均すると10万円~20万円程度が買取業者が高いことが判明しました。

極端に金額が高いケースもありますが、これは走行距離の短いコンディションを正確に査定した場合や、ユーザーが一括査定を上手く利用して価格交渉を上げることに成功した場合などが考えられるでしょう。

大手買取業者の調査でも買取りが有利

大手一括査定サイトの「ズバット」が過去にこのような下取りと買取りの差額を調査しています。

その調査では年式・グレード・走行距離は絞らず、車種名のみで調査していましたが、結果は買取りの方が「平均16万円以上」高い結果が出ました。

以上から買取業者による査定額の方がお得ということになります。

買取りで高く売るには

買取りの方が高く売れることがわかりましたが、実は買取業者1社だけに査定を依頼したのではあまり効果はないのです。

買取業者にとってもライバルがいないのであれば、高い金額を提示する必要がないからです。

ユーザーが確実に高く売るためには、一括査定サイトを利用して、複数の買取業者に査定をさせることが一番高く売れる方法になります。

例えばある車種を査定して、1社目が80万円だったとしても、2社目が100万円というケースはよくあります。

また買取業者によっては輸出を得意としていて、その車種が海外で売れる車種であれば同じ車が120万円などの金額になることもあるのです。

買取業者によって査定額は異なるため、複数の査定を受けることが高額買取りのコツになります。

業界人だけが知る査定のウラ話!

ここからは、一般の人には知られていない業界のウラ話をご紹介します。

買取りや査定がどのような仕組みで行われるのか知っておくと、価格交渉の際に有利になります。

ディーラー下取りが安い理由

ディーラー下取りがなぜ安くなるかと言うと、その理由は3つあります。

保管に維持費用がかかる

ディーラーは車を下取りした後は、ディーラー系中古車販売店に送ります。

町にある中古車販売店ではなく、特約店契約を結んだメーカーを主に販売している中古車店になります(「トヨタU-car」「オートテラス」「日産U-CARS」など)。

このようなお店は長期間中古車を並べておくことになるため、駐車スペースの管理費用がかかります。その分下取り価格を抑える必要があるのです。

リスク対策

ディーラー系中古車販売店で売れない車は、その後業者間オークションへ出されることがあります。

しかし、しばらく期間が空いてからの出品になるため、下取りした時点での相場より下がる可能性があります。当然相場が下がればオークションで落札されても赤字になります。

その相場変動のリスクを考えると、セールスもなるべく安く抑えた査定額を出したくなるのです。

下取車手続代行費用がかかる

ディーラーに見積もりを依頼すると、「下取車手続代行費用」や「下取車査定料」という作業代のような費用を請求されます。

これらには決まった定価があるわけではなく、ディーラーによって1万5千円~2万円ほどになりますが、売却を決定すると査定額から引かれる金額になります。

実際に下取りの見積もり書には、「諸経費 ○○円」というような項目で査定額から引かれることが明記してあります。

「この金額はなんの費用ですか?」

とディーラーの営業マンに聞いてみると、たいてい車の名義変更の費用などと回答されることが多いでしょう。

実際に手間はかかっているので、ディーラーがぼったくりをしているわけではないのですが、町の中古車店での査定では請求されない費用なのでユーザーは損をした気分になります。

価値のない車ならメリットがあるかも?

ディーラー下取りでも、走行距離が15万km以上など過走行の車なら買取業者よりメリットがあるかもしれません。

このような過走行の車は買取業者でも価値がなく、査定額は「0円」になってしまいます。

しかし、ディーラーは新車販売が仕事です。新車を購入してくれるのであれば、0円の価値の車でもサービスで10万円で下取りしてくれることがあります。

これはセールスにもよりますし、決算前でなんとしても新車を売りたい!というような場合にディーラーが用いる方法です。

ユーザーにとってはお得なのでメリットがあります。ただ、次の項目で説明していますが、本当にお得かどうかははっきりわからない部分でもあります。

下取りが高いことがある

車の買い替えの際に、ディーラー下取りでも高くなることがあります。

「大手買取業者の見積もりよりディーラーだと高くしてもらえた」

一見すごくお得のような感じがしますが、このような場合、実は新車値引きを抑えられているケースが多いです。

ディーラーは新車を売ることが本来の仕事です。中古車を買取ることは重要視している業務ではないのです。

全国のディーラーには毎月大量の中古車が入ってくるので、無理に中古車を買取る必要もないわけです。

そこで、ディーラーとしては買取業者との比較をしているユーザーには、下取り金額を高くしてうちで売るとメリットがあるように思わせる必要があります。

そのため、例えば新車は本体値引き20万円、オプション値引き10万円が可能であったとしても、合計15万円まで値引きできないと説明して、下取りを高くしても店側は利益が出るように調整されます。

新車値引き額の幅は購入時期にもよるため、どこまでが本当の限界価格であるかはわからないのです。

やはり一括査定のメリットは大きい

ディーラー下取りには上記のようなカラクリがあるため、実際にお得な下取りしてもらうことは難しいです。

やはり一括査定サイトで複数の買取業者に査定をしてもらう方が高くなります。

地方だと一括査定でも訪問に来てもらえる買取業者が少ないことがあるので、その場合はカーセンサーなどの提携業者数が多い一括査定サイトを利用しましょう。

一括査定での交渉はこうしよう

せっかく高く売れる一括査定ですが、売るユーザーが価格交渉を間違えると、全く高くない査定額で売ることになってしまいます。

というのは、買取業者であってももちろん安く買取りしたいのが本音です。

そこで買取業者の査定士としては、お客側が満足できる買取価格を質問してくることがあります。

「下取りだと40万と言われたので、50万では売りたい」

と答えてしまうと、本当に50万円(またはプラスα程度)の金額で売ることになるでしょう。

このような場合、買取業者は60万円くらいまで余裕があることが多いです。

そのため、満足できる金額は伝えずに、あくまで他店と比較するということを査定士に伝えることが価格交渉では重要になります。

一括査定でのデメリットとは

一括査定にもデメリットがあります。それは複数の業者とやりとりをしないといけないことです。

初めに申し込みをすると一斉に業者から訪問査定の電話が入りますし、査定日には1日空けて各業者の査定を受ける必要があります。

先程のように安易な受け答えをすると安く買取りされる可能性もあります。

また、買取りだとすぐに車を手放すことになるため、手順を間違えると車がない期間が発生してしまいます。

先に新車購入の手続きをしておき、納車前に査定をしてもらったり、また買取業者によっては代車を用意してもらえることがあるので交渉しておくなど、スムーズに乗り換えができるよう準備をしておきましょう。

手順を間違えなければ、デメリットになることはないので大丈夫です。

自信がない人にはユーカーパック

もし多数の買取業者とのやりとりを避けたい場合は、ユーカーパックを利用する方法もあります。

このユーカーパックという買取業者は、本来一般ユーザーが利用できない車の業者間オークションに代行で出品してくるのです。

業者間オークションなので、1,000社など多くの業者から買取りを判断され、落札されると買取りが成立する仕組みになります。

正確に言うと一括査定で業者に査定額を競わせる方が金額が上がりやすいのですが、このユーカーパックなら1社だけのやりとりなので、どんな人でも利用できるメリットがあります。

まとめ

  1. 下取りより買取りの方が高くなる
  2. 一括査定サイトなら一番高く売れる
  3. ユーカーパックなら1社だけの申し込みで済む
  4. 一括査定では希望価格は伝えない方がよい

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