夕日撮り方イメージ

<2018/6/8更新>

オレンジ色のグラデーションを帯びる夕暮れは美しい写真が撮れる時間帯です。

このような写真は一眼レフやミラーレスで綺麗に撮りたいものです。

夕日は難易度が高い撮影シーンではありませんが、ちょっとしたコツや注意点を知っておくといい写真が撮れるようになります。

夕日を綺麗に撮る3つのポイントや失敗例をまとめてみました。

夕日写真のカメラ設定

その1.絞り優先モード

モードダイヤルは<絞り優先モード(A)>を使用し、F値はF8などやや絞った設定にします。

Aモードダイヤル
夕日設定

多くのレンズではF値を最も小さくする(開放F値)と画質低下が起きるので少し絞ります。

APS-C機ならF5.6でもよいのですが、沈む太陽はF8など少し絞った方が輪郭がはっきりと写ります。

F値についてはこちらのページで解説しています

その2.ホワイトバランスを変える

オートホワイトバランス(AWB)で夕暮れを撮影すると、空の赤みが物足りないことがあります。

そこで、ホワイトバランス設定で「晴天」「日陰」「曇天」などに変更し、イメージしている夕焼け写真に近づけることができます。
(ホワイトバランスの名称はメーカーにより異なります)

実際の操作
ホワイトバランス

ホワイトバランス変化

ライブビューで液晶を見ながらホワイトバランスを変更すると、変化を確認することができます。

「晴天」は見た目に近く、「曇天」は少し空の赤みが強くなり、「晴天日陰」はさらに赤みが強く出てきます。

カメラの機種によってホワイトバランスの色変化は違いがあるので、一度家の近くの夕焼けで好みの設定を確認しておくのもよいと思います。

その3.露出補正を調整

露出補正±0でイメージ通りの写真になれば問題ないのですが、少し明るく感じた場合は露出補正をマイナスにして撮影をします。

露出補正をマイナスにすると空の赤みが強くなり、建物などのシルエットはより暗くなります。

撮影しながら露出を変えて何枚も撮影するのもよいと思います。

露出補正マイナス
露出補正についての解説はこちら

広角・望遠を使い分けて撮ろう

エントリークラスの一眼レフにはダブルズームキットが販売されていて、2本のレンズを使い分けることで異なる夕日写真を撮ることができます。

■広角
標準ズームレンズの広角側で撮れば、広い景色の中に夕日や空のグラデーションを大きく写すことができます。

標準ズームレンズ

写真フレーム夕日

■望遠
一方望遠ズームレンズを使うと夕日を大きく写すことができます。

望遠ズームレンズ

写真フレーム(縦)太陽地平線

上手く撮れないケース

フレアが発生する

フレアの出た夕暮れ

夕日など太陽を入れた写真を撮ると、コントラストが弱く白っぽい写りになることがあります。

この現象はフレアといって、古いレンズやコーティングが劣るレンズを使った場合に発生します。

またゴーストといって、丸い光の輪が複数発生することがあります。

これらは撮影者のスキルの問題ではなく使用レンズに原因があるので、新しいレンズを買う際はフレア・ゴーストが出やすくないか、ネットなどで情報を集めることもポイントになります。

気象条件が悪い

天気がいい日でも、西方向に分厚い雲がかかっていると夕暮れ写真を撮ることができません。

撮影に出かける前は西方向の状態をチェックしておく必要があります。

ワンポイント解説

雲がどのくらい出ているかはこちらの高精度天気観測サイトが役立ちます。
スーパーコンピューターによる観測情報 SCW

(このページでは雲はグレーや白で表示され、雲がない場所は黒で表示されています。日没の時間帯に西方向に雲がどのくらいあるのか予測ができると思います。)

日没後も幻想的な写真が撮れる

夕暮れ撮影

太陽が沈んでからでも約20分は空にオレンジ色が残っています。

また深い青色も出てくるので、綺麗なグラデーションを撮ることができます。

この幻想的な時間帯は「マジックアワー」や「トワイライトゾーン」と呼ばれています。

トワイライトゾーン夕暮れ

雲のない空も綺麗ですし、適度な雲があってもダイナミックな写真になります。

夕暮れ写真

広角画角の夕暮れ

■日没後の注意点
太陽が沈んだ後は一気にシャッタースピードが遅くなります。

ISO感度を上げてシャッタースピードを速めても対応できなくなるので三脚が必要になります。

撮影はセルフタイマー機能やケーブルレリーズ(またはリモコン)を使うことでブレをさらに抑えることができます。

セルフタイマーとケーブルレリーズ

また日没後はAFではピントが合いにくくなります。

「ピピッ」と合焦音がしてもズレていることがあるので、MF(マニュアルフォーカス)で合わせる方が正確です。

ライブビューの拡大表示を使うと合わせやすくなります。

夕暮れライブビュー拡大

シルエットで変化をつけよう

風景をシルエットとして構図に入れることでより印象的な写真に仕上がります。

工場地帯夕日
お城と夕日

写真のバックアップはGoogleフォトが便利

Googleフォトイメージ

いつも写真を撮っていると、何千枚、何万枚という枚数になっていてバックアップや管理が大変ではありませんか?

そんなときはGoogleフォトが便利です。一番の特徴は、容量無制限であることです。

どれだけ写真や動画を入れてもOKなので容量を気にする必要はないですし、撮影日ごとの管理や検索機能も充実しています。数年前に始まったサービスなので、まだ知らない人も多いようです。

パソコンからはGoogleフォトページへアクセスするだけですし、スマホは「Googleフォト」アプリで使うことができます。

無料サービスなので未体験の人は一度試してみてください。

Googleフォトの詳しい使い方はこちら

まとめ

  1. 風景向けの設定を使う
  2. ホワイトバランスで好みの夕焼け色にする
  3. 望遠レンズで沈む太陽を撮る
  4. シルエットを構図に入れてみる

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