ハイニッカとは、ニッカウヰスキーが製造し、アサヒビールが販売している、ブレンド・ウィスキーのブランドです。日本でも古くから馴染みがありますね。

もっとも戦後のある期間、日本はウィスキーを造るにあたっていくつかの難点がありました。

アルコールの度数や比率を決める「等級」があったために、原酒比率を増してしまうとランクが変わってしまい、かかる酒税率が変わってしまったのです。

そのため安価で良いお酒を提供しようとなると、ウィスキー原酒の割合を下げてブレンド用のスピリッツを混ぜ、いかに風味を損ねないかで勝負をすることになります。

1964年に発売されたこのハイニッカもまさにそうした壁との衝突をしつつも、極めて安価でかつ上質の味をと追求が続けられてきました。

ライバル企業との熱戦や酒税法の変更など様々な事態に見舞われますが仕上がりは極めて良質で、大人気を博することとなります。

日本ウィスキーの父として知られる竹鶴氏も晩年には愛飲していたという話があったほど、真の玄人にも好かれるお酒でした。

もちろん世の一般的な紳士にも長らく支持をされ続け、旧式の等級が廃止されて以降は、ウィスキー原酒だけのさらに「本格」な味になり、今に至ります。

安価で質が高く誰にも寄り添えるような優しさがあり、と、まさに模範の一つとも言えるような仕上がりであり、気軽に「大人の楽しみ」を味わえます。

ストレートで飲んで豊かな風味を味わうのも良いですし、もちろん定番の水割りや、今大流行のハイボールを作ってみるのも良いでしょう。

TPOに合わせてもうまく対応できる柔軟性と、徹底して誠実が尽くされているが故の腰の強さが嬉しい、国民酒の一つと言えるのではないでしょうか。

買取価格としては、720mlの「ハイニッカ」が300円ほどとなっています。

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