FTOとは、三菱自動車工業が製造、発売していたクーペタイプの自動車です。

元々、1970年代に「ギャラン」の弟分的な存在として「FTO」というクーペが作られていた歴史があり、ネーミングはそこから継承された形となっています。

登場したのは1994年。排気量2lクラスで6気筒と4気筒のエンジンをチョイスする2モデルが発売となりましたが、2lのサイズで6気筒のエンジンはかなり珍しいものがありました。

また、コストを抑え、生産台数を増やしやすい反面、スポーツカーには不向きともされるFF形式を採用するなど、内部構造的にも極めて個性的です。

外観としては極めて洗練された流線型を誇っており、現在の高級車全般にも共通するような品格を有しているとも言えます。

フロントから見ることができる「顔付き」も、丸型のライトとつるっとしたラインのためかどこか愛らしさがあり、スポーツカーのいかめしさをうまく抑えていますね。

内装は黒色を基調にしたいかにも渋みのあるもので、しかも計器類が並んだコックピットの様子は実にメカニカル。ハイテクマシーンを操る実感が味わえるデザインです。

シートはやや小ぶりですが、後部座席までスペースを確保していることで生まれる余裕や、緩衝材としてのシートの役割など、貢献度はかなり高いものがあります。

「走り」に関しては、スポーツカー的ではないとされるFF車ながらも、グイグイと攻め込んでいけるタフな車体と旋回性能が大きな魅力でした。

そのためプロたちからも高い評価を得るなど、FTOは単なる個性派ではなく「実力車」としての地位を確保することになりました。

三菱の歴史上、20世紀のラストを飾るスポーツカーの一つであり、燃費や運転アシストなどの21世紀的価値観は反映されていませんが、それも「味」というものです。

今時では味わえない楽しさを持ってもいるため、現在でもなおかなり高い人気を有している名車ですね。

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