タリスカーとは、スコットランドのタリスカー蒸留所にて造られている、スコッチ・ウイスキーのブランドです。
スコットランドのスカイ島という、特色ある岩や自然に囲まれた島で造られている、いわゆるアイランド・スコッチです。
十九世紀前半にこの島にやってきた兄弟たちの手によって創業され、ウイスキー造りが始まったということです。
元々がこの島土着の人による試みでなかったこともあってか、かなりの紆余曲折がありましたが、人手に渡りつつも酒造りは続けられました。
その島の風土や文化により個性が大きく異なるとされるアイランド・スコッチの中でもタリスカーは野性味が強いことで知られています。
スコットランドに属しつつゲール語が普及し、どこか北欧ヴァイキングの気風を思わせる島の文化が影響しているのかも知れません。
極めて海に近い泉の水を用い、さらには蒸留装置のラインアームを複雑に曲げており、戻してからの再蒸留というような極めて特異な製法を取っています。
さらには熟成に用いる樽も由緒正しいものではなく、使い古しのプレーンオーク樽を今日でも用いているとのこと。
当然木目が粗くなりガタつきも出てくるはずですが、そこにこそタリスカーの個性の秘訣が宿っています。
蒸留は三度にわたりパワフルに行いますが、個性が飛ぶようなことはまったくありません。
むしろ、舌が爆発すると言われるほどの攻めっ気があり、内陸部で造られたウイスキーでは有り得ない潮の香りが広がります。
これは、海に極めて近い地下水を使用したことと、塩分を含んだ霧や風の影響を受け、その塩気やミネラルをお酒が含んだからとも考えられています。
完璧にオンリーワンなウイスキーであり、その個性は日本を含む世界中で多くのファンを生んできました。
「宝島」で知られる大作家スティーブンソンはこのタリスカーを「酒の王」と絶賛したほどで、彼の受けたインパクトの巨大さがうかがえます。
買取価格は「ストーム」が1,500円ほど、「18年」が3,000円ほど、「25年」が8,000円ほどとなっています。
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