「グランビア」はトヨタ自動車が製造していたワンボックス型のミニバンです。
車種の名前はイタリア語で「偉大な道」という意味の言葉から付けられました。スペインには同名の通りがありますが、そちらとの関連性はありません。
この車は1995年8月22日から販売されました。当時トヨタが販売していたミニバンの中でも最高級のミニバンという立ち位置で発売され、「これからの1BOXは、こうなる。」というキャッチコピーがつけられました。
上記のキャッチコピーに名前負けすることなく、後のワンボックスカーで一般的に見られるようになるフロントエンジンをトヨタのワンボックスカーの中で初めて採用しました。
しかし内部を見ると、空間そのものは十分な広さがあるものの、高級車を自称するにはあまりにも物足りない内装の安っぽさが問題点として浮き彫りになりました。
このことから想定していた客層がつかず、従来の商用車のような扱いを受けることになってしまいます。
ただそんな中でも従来のワンボックスカーと比較するとその乗り心地は快適で、一定の進歩を見ることはできました。
加えて操縦安定性があり、思いのままに運転しやすいとユーザーの間では評判になりました。
売り上げ面で見ると、1997年上半期までは順調な売り上げを見せていました。しかし1997年5月に日産からエルグランドが発売されると、その性能の良さが話題となり、一転して売れない状態に陥りました。
これに対してグランビアは何度かのマイナーチェンジを図って対抗しようと試みましたが、結局その差は埋まることはなく、2011年10月28日には生産を終了しています。
まとめると、グランビアは性能面は良いものの、内装面やライバル車の存在によって苦戦を強いられた車と言えるでしょう。
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