トヨエースは、トヨタが開発するトラックタイプの自動車です。半世紀以上の長きにわたり、絶大な支持を受けてきた名車であり、時代の流れを変えたともされています。
登場したのは1954年。いち早く戦後に開発されたエンジンを搭載したエンジンを発売するなど存在感を見せるトヨタでしたが、市場において勝者となってはいませんでした。
何故なら、当時の基本的な輸送には、自動車ではなくオート3輪が用いられていたからです。
そして、戦後急速に普及したとあって、3輪はまだまだ新しい技術であり、牛や馬を使った従来の方法に比べて優位性が高く、自然に早期に退場することは見込めませんでした。
しかしトヨタは、まだまだ原始的な部分が多いオート3輪には、実はユーザーも満足していないはずだと考え、廉価でしっかりした「クルマ」を開発することとなります。
こうして1954年に発売が開始された「トヨペット」は、極めて簡素なデザインと高性能を両立させ、急速にシェアを拡大していきました。
1956年には現在の「トヨエース」となり、ますます勢力を拡大することで、企業間の争いに勝つのみならず、運送をより効率的かつ快適なものとしました。
もちろんその後は、多くの強力なライバルと競り合っていくことになりますが、現代にあってもその先進性は変わるところはなく、レベルの高いボディラインを有しています。
フロントから見ることができる「顔付き」についても、トラックらしさを維持しつつ、キリリとした「目」やエンブレム周りのデザインなど、現代的な雰囲気になっています。
内装も、当然のようにそのレベルを高めており、今や悪い意味での商用車らしさなど、まったく見ることはできません。
必然的にハイパワーなエンジンを搭載し、グイグイとパワフルに仕事に臨んでいくわけですが、その中では長年の伝統に裏打ちされた堅牢さが大きな力を発揮します。
ルックスの大幅な改善により、カスタムのような「遊び」にも適応できるようになっており、今後は実務はもちろん、より汎用的な車としても期待が持てるところですね。
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